雨と猫と珈琲と読書と

徒然なるままにパソコンに向かいて

情報や相談を整理選択する力

ネット上で認知の仕方がマイノリティ側である方と知り合った。

認知の仕方がマジョリティ側とすれ違ってしまっておりご苦労されいる様子である。

想像するに、言語は通じるけれども文化背景や習慣や価値観が違うために、海外で苦労している状態に近いのだろうと推測する。

まずはハームリダクションが良さそうである。以下の記事より引用

ハームリダクションとはこれは何か問題が起きた際に、『変えられないもの』と『変えられるもの』とを整理し、まずは『変えられるものだけでも変えていこう』という考え方です」だそうである。

コロナで経済を殺さぬために…精神科医が提案する「ある方策」 | FRIDAYデジタル

 

そして変えられるものに関しては

1 自分で勉強をし社会(現地)に順応していく

2 身の回りにいる他人に教えを乞う

3 一時保留にしてみる

 

この何れかを選択することになる。1が難しい場合、2を選択せざるを得ないのだけれど最適解はリアルで専門家にお願いすることだと私は思う。

無論友人や知り合いといった横の関係でしか得られない情報や、当事者同士でしか理解出来ない事柄はあると思う。

また、タイミングというものもある。3の一時保留にしてみるも立派な戦略であろうと思う。

ただやはり資格の勉強が顕著なのだけれど、1は独学と呼ばれる勉強法に近いのであって、自分で情報収集力や、自分なりの勉強法の熟知がベースにあり、かつ高い自己管理能力があって初めて実現出来ることであって、もしそれらの能力がない場合、間違った範囲や方向性の努力をしてしまう可能性が高い。

一般的に予備校の講師に勉強の仕方や範囲を教わる方が確実であって、合格への時間が短くてすむ。

更には理科には化学生物物理があるように、理科の先生だからという理由で化学の先生に物理を質問するよりも、物理の先生に物理の質問をしたほうが確実性が高いのは自明である。

例えば心理的相談であれば、精神科医に相談したほうが良いケースと臨床心理士に相談した方が良いケースと福祉職に相談した方が良いケースがあると思う。

どの職種にも得意不得意があり、対人援助職というカテゴリでは共通するものの、全部同じである、とすることは化学生物物理を全部理科というカテゴリで認識するのと同義であるからである。自分が化学について質問したいのか、物理について質問したいのか、相談内容を整理する力、選択する力が問われている。

 

この適切な専門家に相談する力というのは、現代でこれからますます求められていくのだと思う。

 

例えば、法律関係も弁護士に相談した方が良い場合と、司法書士に相談した方が良い場合と行政書士に相談した方が良い場合がある。一番良いのは信頼できる士業の方に相談内容を整理してもらう、この相談は弁護士の先生がした方が良い、この相談は司法書士…というように。場合によっては別業界の社会福祉士の人にお願いしたり、連携を取った方が良いケースもある。そういったことの判断は素人だと難しい。

 

同じように、リアルで相談した方が良い内容と、SNSで相談した方が良い内容と、専門家に相談した方が良い内容と、当事者で、自分で調べて、他人に頼って、喫緊で、保留にした方が良い内容と。

上記の内容を箇条書きにしてみる。相談内容によっては

 

①匿名性が必要かどうか、相談内容に情報量が大量に必要かどうか

➁相談内容の深刻度、難易度ががどの程度のレベルであるのかどうか

③専門知識が必要かどうか、自力で解決出来る範囲であるかどうか

➃スピード感が必要か、ある程度時間の経過をみないと判断出来ないものか

 

この辺りを検討する余地はあるのではないか。そしてこれらのことを自分でジャッジすることが難しい場合、最適解はリアルで専門家に情報の整理の段階からお願いすることだと私は思う。

他人に頼ることは悪いことではない。

熊谷晋一郎先生も自立とは沢山の依存先を持つことだ、と仰られているわけで。

依存先が1つだと難しいのは相談には職種属性によって、得意不得意があること、量が1人にお願いしてしまうと解決方法が偏ること、依存が発生しやすいこと。

世の中は正解がない問題が大分部を占めるのだ。

沢山の人の知見を借りて正解を探すのではなく、正解にしていくことがbetterであろうと思う。